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内耳自己免疫病

(内耳自己免疫病について長くなりますが書いておきます。)

7年前の1月、内耳自己免疫病に罹りました。
回転性のめまい、吐き気、耳の閉そく感とひどい耳鳴り、放置すると両耳とも聴力を失う場合があるというものです。
私の場合症状がきつく、20時間以上天井が激しく回転して目を開けることも起き上がることもできない状態。
枕元にはバケツを置いて、トイレまでは這って行き、食事もとれず、耳の中には常に強い圧迫感と詰まった感じ、飛行機に乗っているような爆音の耳鳴りで、眩暈症状が治まっても、いつまた回り始めるか予測できず、外出できません。
シングルである私は息子の学費を稼がねばならないので、起き上がれない時間は絵を描く手順を一生懸命考えて、発作の合間の数時間を狙って机に向かいました。
うつ病を併発する方も多いようですが、この時の私は悲観している余裕さえなくて、大変だったけどそういう意味では仕事に助けられました。

当初メニエール病ではないかということで、大学病院に10日ほど入院しステロイドの点滴を受けるも改善せず、副作用で肝臓を悪くしました。
「もうこの病院ではこれ以上のことはできない。こういう症状の研究をしている医師がいるので紹介しましょうか?」
と医師に言われ、藁をもすがる気持ちで、紹介状を持って日本医科大永山病院の富山教授のもとへ。

初診は40分もかけて病気についてや治療法と成果などの丁寧な説明を受け、その後採血。
一週間後、検査結果は陽性でした。
富山先生は私の顔を覗き込んで、
「私は貴方の病気を治してあげたい。信じてください。」
と言ってくださり、暗い水の底に光が差したようで思わず涙が出ました。

治療法は抗がん剤のシクロフォスファミド(CPM)を1回100mg、週2回、8週間服用、6か月以上休薬、再発時再服用するというもの。
治験段階なので実費ですが他の薬も入れて1万円ほどだったでしょうか。(記憶があいまいです。)
手術や入院に比べたら大した額ではないと思いました。
癌の治療に使う量に比べずっと少ないので、副作用もさほど感じませんでした。(振り返ると、具合が悪かったので、それが病気によるのか薬の副作用なのか自分でもわからなかったのかもしれません。)

服用終了後すぐには効果が出ないが、ひと月ほどすると眩暈症状は治まっていきました。
しかし、私の場合は半年ほどして再発し、もう一度薬を服用することになりました。
そしてその後眩暈は一度も起きていません。
治療開始から5年たった今、言葉が聞き取れないほど落ちた聴力もだいぶ回復し、日常生活に困ることはさほどなくなりました。
耳鳴りは残念なことに今も残っています。
でも、眩暈とそれにともなう症状で外出もままならなかった時期に比べたら満足です。

内耳自己免疫病はまだあまり知られておらず、日本では研究しているのもこの先生のチームだけかもしれません。
この病気自体によって命を落とすことはないそうですが、ひどい症状に絶望して自死された方もいらっしゃいます。
私は富山先生に巡り合えて本当に命拾いしたと思っています。
そして家族の理解と支えもありましたし、
都内の打ち合わせ場所まで幾度も車で送迎してくれた友人にも助けられました。
感謝しかありません。

最近はこの治療を受けた方の経験談のブログを見かけるようになりました。
皆さん症状や回復状況は違いますが、検索して参考にされるとよいと思います。
もしメニエールの治療を受けても改善しない方がいらしたら、一度この病気を疑ってもいいかもしれません。
ただ、検査結果が陽性で同じ治療を受けても、その効果や副作用は当然個人差がありますから、熟考されそれぞれのご判断ではあります。
本当に辛い病気ですから、内耳自己免疫病の方が一人でも救われるようにと願い、選択肢の一つのご紹介としてブログに書きました。

※2024年1月現在、富山俊一先生は大宮中央総合病院で診察をしていらっしゃいます。

大宮中央総合病院

日本医科大学多摩永山病院
https://www.nms.ac.jp/tama-h/section/otorhinolaryngology/guide.html

内耳自己免疫病 富山俊一著(医療ジャーナル社)

41W6iC+U55L._SX346_BO1,204,203,200_

 

富山先生の研究・学会誌

https://www.jstage.jst.go.jp/article/manms/9/2/9_61/_pdf/-char/ja