久しぶりに絵本が出ました。
「ライオンはそよかぜのなかで」
これは9年前に描いた初めての絵本。
動物園のあらくれライオンと、ライオンバスの運転手のおじいさんとのお話です。
はじめは普及版の幼稚園や保育園に契約して販売する月刊絵本として出版されました。
それが、このたび書店に並ぶことになりました。
今とまったく違う画風で、あちこちぎこちなくヘタッピで恥ずかしいのですが、
初めての作・絵だったから、ものすごーくがんばって描きました。
だって、絵の中の柳の木の葉っぱ、全部貼ってるんですよ!
紙に色をつけて、カッターで一枚一枚切って・・・
よくもまあこんなめんどくさいことをしたものですが、
我ながらキレイだなあと思います。
できあがるまで、編集の方や周りの方々にずいぶん助けられたことを思い出し、
改めて感謝の気持でいっぱいになります。
不思議なことに、初めて印刷された絵本を手にしたときにも増して、
とても嬉しく、ありがたく、感極まるのです。
初心に戻って、澄んだ心で仕事に向かおう、、、そんな気持になりました。
今回の絵本にはありませんが、元の普及版には作者の言葉が載ってるのでちょっと紹介。
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<作者の言葉>
動物園は、とても楽しいところです。
そこへ行けばいつでも、いろいろな動物たちに会うことができます。
動物たちは、食べるものに困ることも、他の動物におそわれる心配もなく、
のんびり暮らしているようです。
でも、皆、自分からすすんでここへやって来たわけではありません。
本当なら、広々とした自然の中で、自由に生きていたことでしょう。
きっと、とても窮屈な思いをしながら、私たちにその姿を見せてくれているのです。
ありがとう・・・、そして、ごめんね・・・、の気持を胸に会いに行ったなら、
動物たちの心の声が聞こえるかもしれません。
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初めて出たときの表紙はこちら。
「ライオンはそよかぜのなかで」
作・絵 よしざわけいこ
チャイルド本社
2000年6月 発行
ひさかたチャイルド
2009年03月 発行