<フルーツ編>
秋田で母の同窓会があった事から、一緒に親戚にお世話になってきました。
何年ぶりかのお墓参りもできました。
秋田は春真っ盛りでこれから田植えが始まるところ。
山はまだ淡い色の若芽と山桜がふわふわと柔らかそうでパッチワークみたい。
足元には数え切れないほど様々な草花。
1年で一番美しい季節。
散歩に出かけると、さくらんぼハウスの中で木箱を見ているおじさんがいました。
勇気を出して聞いてみると、
さくらんぼの受粉のために蜂を飼っているのだとか。
業者からミツバチを借りる事もあるが、
こうして自分で蜂を飼っている人も多いようです。
この蜂は茅の筒の中にいくつも部屋を作ります。
一部屋ごとに卵を産んで食料の蜜を置いておくそうで、
ミツバチのように女王蜂だけが卵を産むのではなく、
雄雌沢山の蜂が出たり入ったりしていました。
すぐそばに小さな穴が掘ってあり、そこから土を持ってきては壁を作っています。
「お尻が黄色っぽいのが雌」と教えてもらいました。
川向かいでは林檎の花が満開で花の間引き作業をしていました。
「写真を撮っていいですか?」
と聞くと、手を止めてはしごから降り、いろいろ説明をしてくださいました。
この間引き作業はその後、
小さな青い実ができた頃の間引き、赤くなる頃の小さ目の実の間引き、と、
数回に分けて行われます。
「花はまだいいけど、実ができてからの間引きはかわいそうに思う」
と、奥さんが言っていました。
けっこうな量の小さな青い林檎を摘み取らねばならないそうで、
これを漬物か何かに利用できないかという話も出たそうだけど、
そこまで手が回らないのだとか。
もったいないなー。
林檎が大きく実る頃は地面に銀色の反射シートを敷き、
一つ一つに日光が当たるように邪魔になる葉をどかす仕事もあります。
白い花を両手いっぱいに拾って顔をうずめるといい香り。
花の付け根を噛んでみると甘い蜜が少しだけありました。
さくらんぼも林檎も想像以上に手作業が多く、
生産者の方々は愛情をかけ、とても大切に育てていらっしゃいます。
台風などの被害にあったりせず、
どうか無事に美味しい果物が沢山出荷できますように。