急に思い立つことが多いのですが、
今回も急に長野日帰りの旅に行ってまいりました。
かねてより行きたかったけどなぜか行かずにいた「イルフ童画館」。
武井武雄さんという童画家の美術館です。
岡谷駅から徒歩5分くらい。
商店街を通り過ぎると、大きな建物の横っちょに建っています。
3階が武井武雄作品展示室で、
2階は企画展で、常設の「モーリス・センダック」と、
ラッキーなことに、「デュシャン・カーライ展」開催中。
武井さんは子供のために描いた絵を『童画』と名づけ、
当時悲惨な扱いだった『童画』の社会的認識や権利を得るために奔走されました。
ちなみに「イルフ」というのは「古い」を逆さにした造語で、
「新しい」という意味だとか。
子供の頃、保育園に通っていた私の元に、毎月月刊絵本が届きました。
当時の私には、この月刊絵本が絵本の全てでした。
何度も何度も繰り返して、隅から隅まで眺めたものです。
中でもとても印象に残っている画家のひとりが武井武雄さんです。
子供のための絵を描いているのですが、
媚びた感じやべたべたした愛くるしさはありません。
けれど、確かな筆の力で生み出す不思議で少し恐い作品たちは、
デザイン的であり、工芸的であり、とても美しいのです。
一番印象深く残っている「動物園の動物たちが保育園に遊びに来た」という内容の挿絵は、
動物たちの顔が怖くて、ページを開くのに勇気がいりました。
(えい!)
と開いて、ぱっと閉じて、、、でもまた見たくなって開く。
何十年も前のものなのに、目の裏に焼きついています。
そして当時の月刊絵本の『ジャックとまめのき』は今でも持っているんですよ。
(画像は復刻版)
子供の頃に初めて出会うものは、なんでもとても大事だなあと思います。
その人の一生の感覚や嗜好にかかわるといっても大げさではないでしょう。
絵本で言えば、キャラクターが活躍するものももちろん楽しいのですが、
それだけではなく、
美しさや世界観を深く持った作品を読ませてあげることも大切ですね。
イルフ童画館
http://www.ilf.jp/
おまけ。
岡谷の小松屋の3通りの食べ方が楽しめる「御うなまぶし」。
①そのまま、②薬味を添えて、③だし汁でお茶漬け風に。